2020年9月14日 (月)

【美術館】北澤美術館/諏訪市美術館

北澤美術館。エミール・ガレなどの工芸品と現代日本画の展示。
エミール・ガレは名古屋のヤマザキマザック美術館などあちこちの美術館で見るような気がして、「なんとも多作な作家だな。それともガレを好むのは世界で日本人だけなのだろうか」などと思ってきましたが、北澤美術館の説明を見て理解しました。
個々の展示品の表示にある「エミール・ガレ」というのは作家の名前ではなく、製造メーカーの名前と理解しないといけないのだ。ラジオ博物館の展示品にある「ソニー」や「松下電器」などとほとんど同じである。
ただ、電機メーカーほど大きな企業ではなくて個人企業なので、製品のデザインや企画に経営者であるエミール・ガレ本人のアイディアが一貫している、というのはあります。このあたりのことは、絵画では17世紀のルーベンス、現代のファッションブランド(ブランド名が個人名になってる)にも見られますね。

エミール・ガレの死後、エミール・ガレはどうなったのだろうか。

北澤美術館のとなりに「サンリツ服部美術館」があるが今回は見送りました。


諏訪市美術館。常設展は長野県とくに諏訪に縁のある作家の絵画や彫刻。初めて見た作家名ばかりであった。故人ばかりで現役の作家はいなかったような。制作時期は20世紀の初期から末期まで。絵画については19世紀後半のフランス絵画の流れを汲むものがほとんどで、現代美術的なものはそれほどなかった。シュールレアリスムを取り入れたものが1点あったが、その制作が戦前なのは驚き。

細川宗英という彫刻家の作品が多数取り上げられていた。この人の作品だけが特別に多数(20点ぐらい)、しかも展示コーナーを区切って展示されていたので、特別展かと思ったら違い、常設展らしい。この人はロダンに止まらず、現代性を追求したひとだったようです。

【博物館】日本ラジオ博物館

【博物館】日本ラジオ博物館 (2020年9月12日、長野県松本市)

立地が良くないです。今年初めまでは市内中心部にあったのが、テナント料が重荷だったのか市の外れに移転しました。それにしてもバス停からの道は車の交通量が結構あるにもかかわらず歩道がない。この道でよいのか心配になるぐらいでした。前の場所であれば、たとえば松本市時計博物館や松本市はかり資料館といっしょに見ていこうという人を取りこめたと思うのですが。

展示は、戦前から現代(といっても90年代ぐらい)までのラジオをまんべんなく見せるものだった。ただ、個人的には記憶や思い入れのある70年代以降のものを中心に見てしまいますね。その時代のテレビやステレオやビデオデッキの展示もありました。(それらの展示ばかりにしてしまうと「昭和博物館」的になってしまいますけど)

NECや富士電機などの企業もラジオに参入していたことに時代を感じます。
"ナナオラ"などの忘れられたブランドの製品も展示されていたが、やがて"AIWA"や"サンヨー"も忘れられていくのでしょうね。

私がラジオというメディアの存在を認識したはじめは父親の自動車のカーラジオだったと思うが、その展示は無かったです。
また、最初の自分のラジオは「ラジオキット」だったですけど、その方面の展示も無かった。コレクションにはあるけど展示してなかっただけか、そのあたりは不明。

 

2020年8月 7日 (金)

「レトロピア 岐阜」(八角文化会館、2018年)

レトロピア 岐阜」(八角文化会館、2018年)

岐阜のレトロスポットを紹介する、独立系出版社の書籍である。

以下、本書の感想とか批評よりも個人的な思い出が多くなります。

【歓楽街/柳ケ瀬】
高島屋南地区に「江崎模型」という模型屋さんがあって、ここでラジオのキットを買いました。初めて一人で電車に乗り、向かった先はこの店だったと思う。
柳ケ瀬についての思い入れはこれ以外には特にないかな。
(むしろ柳ケ瀬地区に隣接して本店があった書店「自由書房」が無くなっている、というのが感慨深いです。この書店の最後の店が閉店という記事が最近報じられていた。)

本書ではなぜか「まさご座」に触れられていません。全国でも残り少ない現役のストリップ劇場で、レトロピアにふさわしい施設なのですが。

あと、土地勘のある岐阜出身者には不要だけど、他所の読者のためにはある程度詳細な地図があったらよかったと思う。県庁所在地都市の表玄関であるJR駅のすぐ近くにレトロな歓楽街・繊維街・女性街があるのは驚きでは?

【団地街】
私の出身地には県営北方団地がありました。通称「長谷川団地」。60年代末から70年代始めにかけて造成され、中央には給水塔がそびえたっていた。本書56ページの写真でいえば「荒崎団地」のような。

この団地も90年代の末には建て替えが始まりました。最終的に再開発が終わったのはいつか知りませんが、本書の取材前には終わっていたと思われます。

写真は2006年8月撮影の北方団地。

Kitagata_danchi

 

【廃線街】
名鉄揖斐線が本書58ページで取り上げられている。
90年代末までは揖斐線を良く利用してましたが、当時の利用状況からして廃線になるとは思わなかった。名鉄は手を引くとしても何らかの形で存続するだろうと思ってました。実際、他所の電鉄会社に経営を打診した、というような報道もありましたし。

北方の商店街について記憶にあるのは70年代以降ですが、当時すでに衰退が始まっていて、本書59ページにある「遠方から買い付けに来る客でごった返した」という状況ではなかった。
それでも今思い返せば、書店が3軒、レコード店が1軒、スーパーが2軒、家電店も3軒以上、郵便局、岐阜の地銀2行の支店、など総合力のある(?)商店街だった。

10数年行ってないが、今はどんな状況だろうか?

 

2020年8月 5日 (水)

日経SYSTEMS 休刊

今頃書きますが、日経SYSTEMSが2020年1月号をもって休刊。2019年の中ごろから目に見えてページ数が減っていったので「あれ?」とは思ってました。
記事内容が自分の仕事の実態に合わないので毎年購読料の支払い時期がくると続けるかどうか迷いつつ知識の裾野を広げることも大切だと思い無理して購読していました。刊行の停止が先になりましたね。
記事内容が自分に合わないと感じるのは私のようなフリーランスだけでなく、企業に属する人(業界人口の多くを占めるSEPG)にとっても同様かもしれません。だから読者が離れていったのだろう。

 

2020年7月31日 (金)

コレクション処分(古銭)

つづいて古銭の処分。業者の店に直接持ち込んで見てもらいます。
業者もあまり欲しくないものばかりだったみたいで、買取値は200円だった。(「銀貨」にはもう少し値が付くかと思ったが)
さっさと処分したいのでそれでOKしました。(買い取ってもらえなければ金属として廃棄するつもりでした)
写真はほぼすべて。

Historical_coins

2020年7月11日 (土)

コレクション処分(現行貨幣)

小学生のころコイン(貨幣)のコレクションをしていた。日本の古銭や外国の硬貨もあったが、日本の現行硬貨が収集の中心でした。
長い間実家に埋もれていたのをこの際処分することに。

まずは現行硬貨(と紙幣)から。
このジャンルは購入するには額面以上の値段がついていても買い取ってくれる業者はあまりないようです。
それでどうするのがよいか。いくつかの業者のサイトでは銀行の預金にすることが勧められています(たとえば「伊神切手社」の買取/古銭ページ「銀座コイン」のよくあるご質問ページ)。
この方法で処分することにしました。ネットオークションなどもありえるわけですが、たいした総額でもないのでさっさと処分できる手段を選びます。

私が持ち込んだ先は口座を持つ地方銀行の支店の窓口。要件のアポなしでいきなり持ち込みましたがその場で預金にできました。

内容は、聖徳太子10000円札、伊藤博文1000円札、板垣退助100円札、岩倉具視500円札、(前回)東京オリンピック100円硬貨、札幌冬季オリンピック100円、大阪万博100円、沖縄海洋博100円、(前)天皇陛下即位500円、穴なし5円(昭和23)、穴なし50円(昭和30年など)、穴あき大型50円(昭和40年など)、鳳凰100円(昭和32年など)といったところで総額は15000円ほど。

これ以外にも現在とデザインの変わらない昭和30~50年代の1円、5円、10円、50円、100円硬貨がありますが、これらはスーパーのレジや自販機で使っていくことにします。ギザ10と呼ばれる昭和27~33年の10円硬貨も普通の10円として使います。よく見ると昭和30年代の5円硬貨など書体が今と違いますし、「日本国」が「日本國」だったりするので店員が気付く可能性はあります。

Shotoku10000 Giza10

2020年7月 6日 (月)

「仏教 第二版」(渡辺照宏、1974年、岩波新書)

「仏教 第二版」(渡辺照宏、1974年、岩波新書)

蔵書を整理していたら出てきた本。おそらく高校生のときに購入して読まずにいたもの。今回40年ぶりに通読してみた。

対象は古代インド仏教である。仏教がインドで廃れた経緯も興味があるが、その時代まではカバーしていない。イスラム教によって駆逐された、というような記述はあるが、ジナ教が現代まで残っていることを考えるとインドで仏教が滅びた経緯は簡単な話ではないのでしょう。

古代にインドから中国にもたらされたサンスクリット仏典の多くが散逸したことを著者は惜しんでいる。それもそうだが、日本についた考えたとき、たとえ漢文約からの重訳になるとしても仏典の日本語訳が成立しなかったというのが日本人にとっての大問題ではないか。この点については著者は触れていない。同じ著者で岩波新書に「日本の仏教」という著作もあるので、そちらではどうだろうか。

 

2020年7月 5日 (日)

【美術館】メナード美術館 (2020年6月27日、「画家たちの欧羅巴」)

【美術館】メナード美術館 (2020年6月27日、愛知県小牧市)

年に2回はこの美術館に行きますが、ことしは今回が初めてである。
ここもしばらく休業していたので再開を待ちわびていた人で混雑しているかも、と心配しましたがその心配はまったくありませんでしたね。
それどころか、7月から月・金曜日を休みにするとのこと。

入口で体温のチェックをされアルコール消毒を求められた。そのうえ「会話を極力お控えください」との注意が。
しかし美術館では黙って作品を見るより、同行者と感想を話し合いながら見る方が絶対楽しいです。なので、控えめながら今回も夫婦であれこれ話しながら見て回りました

この美術館は展示替えを頻繁にする上、収蔵作品数に比べて展示作品数を抑えているので、行くたびに初めて見る作品に出会います。
しかし今回は特に初めて見る作品が多かった印象です。


企画展は「画家たちの欧羅巴」。
岸田劉生「道と電信柱」(1914) 絵の上部の半円形の縁取りはヨーロッパ中世の祭壇画などから来た?
今井龍満「Cheetah」(2017) 今も作品の購入をしているようだ。

 

2019年9月 1日 (日)

【コンサート】スターバト・マーテル(ペルゴレージ)、ほか/東海バロックプロジェクト

東海バロックプロジェクトと称する団体の古楽演奏会に行ってきた。
演奏内容はスターバト・マーテル(ペルゴレージ)を中心に、ジョバンニ・ピッキ、チェーザレ、コレッリ、サンマルディーニといったイタリアバロックの作曲家の作品だった。
演奏の良しあし、クオリティについて論じる能力はありませんが、17世紀のピッキ、チェーザレと18世紀に掛かるコレッリとの間には確かに音楽の進化を感じることができました。

それにしてもいかにも地味な内容でどれだけ聴衆が来るのか、と思っていたが9割以上の入りで驚きました。
みな僕のように古楽に対する関心だけで来たのだろうか。

賛助会員の募集をしているのですが、会員番号をバッハ作品番号(BWV)から自分で選べる、という趣向がおもしろいです。(僕なら 147番、21番あたりか)
応援したい気持ちはあるが、法人化せず任意団体でやってて「事業継続性」は大丈夫だろうか(もう10年続いているようだが)。

 

2019年5月27日 (月)

【博物館】一遍聖絵/京都国立博物館 (2019年5月26日)

【博物館】一遍聖絵/京都国立博物館 (2019年5月26日)

開催中の特別展で一遍聖絵を見てきました。
この絵巻物については昔から知ってはいましたが、網野善彦著「日本の歴史をよみなおす」(ちくま学芸文庫)でこの絵の思想史的価値に触れらているのを読んで、この機会に実物を見ようと思ったわけです。

詞書を読めない(読むスキルがない)ので、絵の部分だけを見て素人なりに解釈したくなってきますが、それは危険ですね。
実際、場面の一つ一つについて一遍はどれだ、と無理やり探したりしていましたが、あとでミュージアムショップで立ち読みした本によると一遍が出てこないシーンもあるらしい。


日曜日にもかかわらず館内は空いていました。GWさなかの東京国立博物館の行列からすると信じられないほどである。

今回の京都では国立博物館と、向かいの三十三間堂にだけ行きました。あと、三十三間堂の裏の法住寺もちらっと見てきた。ここには後白河天皇の墓所があるらしいが残念ながら公開されていないようだ。

 

«「古墳の語る古代史」(白石太一郎、2000年、岩波現代文庫)