水田洋氏
経済思想史の水田洋氏が亡くなったと報じられていた。103歳で老衰とのこと。
40年以上前、おそらく卒業シーズンだったと思うが、大学の学生新聞に水田氏が寄稿した文章が印象に残っている。印象に残っているといっても文章そのものが手元に残っているわけではないので、記憶の断片を辿ってみると。
水田氏が大学を卒業して軍に招集されたさい、師から「生きて帰ってこい」との叫びが発せられたこと。
愛知県の高校の図書館で水田氏の著作が却下されたこと。その理由は書名に含まれる「自由」がよくない。
詳しく紹介している余裕が無い、として、林達夫の「歴史の暮れ方」が書名だけあげられていた。
最後は「危機は深化している。おめでとうを言える状況ではない」で結ばれていた。
まったく不正確な記憶ですが、水田氏の文章は理系の学生にも印象を残した、ということで追悼になるかどうか。