「はじめての親鸞」(五木寛之、2016年、新潮新書)
書名には「親鸞」とあるが、取り上げられているのは親鸞だけでなくブッダ、法然、蓮如などで、「はじめての仏教」とでも言った方が良いかもしれない。本の帯には「白熱講義」とあるがどちらかというと著者の仏教にまつわる雑感集であろうか。
著者の思いは「ブッダ以来、親鸞・蓮如に至るまで仏教はもっと生活に現世に密着した思想・宗教のはずだった。そのことをもっと見直してはどうか。」ということだろう。
67ページで「ブッダは亡くなる際に弟子たちに、君たちは葬儀に関わってはならない、といいます。葬式というのは俗の世界のものであって、僧侶のするべきことではないということを言ったはずですが...」と言っているが、もしこれが本当なら(五木氏の理解のしかた・読み方を疑うわけではないけど)驚くべきことです。
160ページでも「この世は素晴らしい」とブッダは言ったとあります。
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